時折カウンセラー仲間の間で話題になるのだけど、昨夜も友人と話していて、
再構築にはどれぐらいの時間が必要なのだろうかという話になった。
私は、最低3年は必要だと思っています。
なぜなら、人間は変わりたくない動物だからです。
脳は飽きっぽくて変化を好む癖に変化したくないと思っているとても天の邪鬼なヤツなのです。
この脳と対話を重ね、変化しても大丈夫な証拠を示し、一歩を踏み出すために多大な勇気を振り絞り、エイヤッと飛び越えてみて、はじめて少し変化というものを感じる。
場合によっては、感じる事に失敗するかもしれない。
変わったつもりだけになって、実際の所は何も変わっていない場合も往々にしてある。
それらを見つめ、もう一度整理し直して、自分の気が付かなかった部分を掘り返して、そうしてもう一度勇気を振り絞る。
こんな気の遠くなるような作業を積み重ねた結果が、変化として目の前に表れてくる。
変わろうと決心した自分に対してだってこれだけ大変なのに、まして他人である夫の変化なんて、いつ起こるのかわからないというのが正直なところ。
自分自身の考え方が変わって、見つめる方向が変わって、自分軸をハッキリと持てたその時に、後ろを振り向いてみたら、夫も少し変わってきたんじゃないのかな?と思えるぐらい他人の変化は遅い。
その時間差を覚悟の上で、相手が追いついてくるのを待つことが必要だと私は思います。
だとすると、とても3ヶ月やそこらで変わることはないのだと言える。
自分の経験、お友達の経験、そしてカウンセリングでの経験、また、私の敬愛する教授や先輩達の教えからもそのことは明白なのです。
なぜなら、人は変化することが怖いから。
だから、ほんの少しづつしか変化しない。
3歩進んで2歩下がる。
時には5歩も進んだけど、8歩も下がる。
それぐらいの遅々とした歩みで、人は変化していく。
とても遅く感じ、焦ったり、いつまでも変わらない景色に自分を責めたりしてしまいがちだけど、
それが人としての正常な歩みだと思います。
もしここで、すぐに変化してしまったり、誰かの教えを鵜呑みにして
その通りの自分になれたと感じているのなら、それは自分自身ではないのです。
良い子になりたくて、出来る子で居たくて、そのように自分を演じているだけでしかないのです。
変化をするときにはそこに必ず抵抗があります。
なぜなら、今までと違うことをするのはとても怖いことだから。
違うことをすると、自分がダメな人間になってしまうと信じていたのに、
あえてダメな人間になろうとすることだからです。
だからとても大きな抵抗に出会います。
ここが、頭で解っているのに出来ない。と感じるポイントだと私は思います。
この抵抗を乗り越えていけるだけの証拠があってこそ、脳は納得するのだと思います。
その証拠の掴み方は、
心から気が付いた!
神の啓示のように答えが落ちてきた。
腹の底から納得した。
などなど表現は色々あります。
こんな感覚の積み重ねで人は変わるのです。
そして自分が変わることによって、自分の作っている世界が変わっていくのです。
この世界の変化は忘れた頃にやってきます。
だから、夫の変化も忘れた頃にやってくるのです。
周りの変化は常に自分よりも後!!
半年~1年。場合によっては2年後に変化したんだなぁと思えるのじゃないかと思います。
だから、3ヶ月で再構築が成功することはないし、誰かを変化させることも有り得ないのです。
自分が変わるのに1年、2年、3年と掛かります。
だから遅れてくる夫の変化は、2年、3年、4年と…
もしかしたらどこかで追いついてくれることもあるでしょうし、追い抜かされることもあるでしょう。
もしそんな変化に気が付いたのなら、それは何よりあなたが頑張って来た証拠です。
あなたが悩み、苦しみ、藻掻いた中からつかみ取った人生の真実であり、あなたの誠実さであり、あなたの真心であり、あなたの愛だと私は思います。
そしてそれらのものは、最大の宝物であり、
あなた自身がこの先生きていく上での大きな力となるでしょう。
私は再構築の意味は、ここにあると信じています。
よりが戻るだけというのは、再構築とは言いません。
人生の中で起こったこのピンチは、あなたを幸せにも不幸にもします。
ですが、あなたの意志で幸せを掴むための出来事だったのだと変化させることができます。
そして私は、幸せになるための出来事だったのだと変化させるお手伝いをしたいと思っています。
石の上にも3年。
3年は座る覚悟で取り組んで欲しいと願っています。